“私は父親の血を濃く引き継いでおり、将来ハゲるだろうと確信しております。
しかし出来る限りのことはやろうと抗っています。
ネットを調べればたくさんの薄毛対策が出てきますが、中でも「孫正義さんが薄毛なのだから無理だ」という書き込みが目に留まりました。
お金も情報も持っていそうな方でも薄毛なのだから今の人類には不可能な領域である、という理論だそうです。
なるほど!と思わず声が出てしまうほど納得してしまった私は、その日から希望を持つことをやめました。
しかし諦めたわけでは無く、ハゲることは前提としながらもやれることを期待せずにやる。
つまり運命を受け入れながらもやれるだけのことはやる。「結果が出ずともガッカリなんてしない」という感じです。
まず始めに洗髪の仕方を変えました。
シャンプーは市販の数百円のものではなく3千円ほどの少し高い値段のものに替え、ゴシゴシ洗わずに指の腹で揉み洗いするようにし、浴室を出る際には冷水を被って毛穴を締めるようにしました。
次にドライヤーですが、熱風を当てる時間を少なめに冷風と数秒ずつ交代で当てることで髪のダメージを減らしました。
髪が乾いたらクシを使って優しくなでるように梳かし、頭皮を柔らかくすることも習慣にしました。
寝るときの枕も定期的に洗い不潔さを残さないよう努めました。
以上を当たり前のルーティンとして意識せずとも出来るようになった頃、友人や家族から「髪増えたよね」と言われるようになりました。
出来ることをやって気にしすぎない。これが私には合っていたようです。